第68章 ※手解き
杏「………………桜…、」
杏寿郎がショックからいよいよ本格的に萎えそうになった時ミチミチッという僅かな音がし、同時に杏寿郎は何かを破ったような感触を覚えた。
そして桜は慌てて杏寿郎の肩を噛んだ。
「う…うぅーー………っ」
少し怖がってしまった桜とは対象的に杏寿郎の昂りは固く大きくなった。
破瓜は一瞬で、桜はすぐに肩から口を離した。
「…………びっくり、しました…。」
杏「もう大丈夫だ。よく頑張ったな。」
杏(そういえば初めてでもあまり痛くない場合があると聞いたことがある。前回は解しきれていなかっただけなのかもしれないな。何にせよあまり痛みを与えずに終えられて良かった。)
杏寿郎は繋がった状態で何度も何度も桜にキスをし、桜も嬉しそうにそれを受け入れた。
そこではたと重大な事に気が付く。
杏(……絶頂の数が圧倒的に少ない。長く舐めた時に2回しただけだ。最初も舌を入れた後だというのに話す余裕も触れられる余裕もあった。色香も………出ていない。まるで普通の女性だ。)
杏寿郎はそう思うと途端に胸が軽くなったような感覚を覚えた。
杏(桜はもう昔のように色香で困ったりしないのだろうか…。)
杏「…………本当に良い子だ。桜、動くぞ。好きなだけ声を出してくれ。このマンションの壁は厚い。」
「はい…。」