第68章 ※手解き
「で、電気を少し暗くし、」
杏「お互いの姿を見つめ合うのも正しい愛し方だ。明るい光の元でやるものだぞ。」
「そ…うなんですね……。」
そう言うと桜は思い切ったように体を離して杏寿郎を見上げた。
初めてライトの点いた明るい場所で見た桜の白く滑らかな肌に杏寿郎の息が震えた。
桜は少し視線を外すとストッキングとショーツを順に脱いで綺麗に畳み、再びピトッとくっつく。
「杏寿郎さんは脱がないのですか…?」
杏「……ああ、脱ぐぞ。今だけ少し離れてもらえるか。」
杏寿郎はそう言うとベルトを外し、全て脱ぐと軽く畳んだ。
視線を上げると桜は口を両手で覆って杏寿郎のそそり勃っている凶器とも言えそうな巨根を『信じられない』といった目で見ていた。
杏「……驚いたか。だが君の体はきちんとこれを受け入れられる。心配しなくて良い。桜、俺の言う事を信じて任せるんだ。」
その言葉に桜は眉尻を下げつつも頷いた。
杏寿郎は再び桜の頭を撫でるとパッと桜を横抱きにする。
「きゃっ」
杏「はは、緊張しているのか。リラックスしてくれ。何度も言うが心を開いて快感に身を委ねるんだ。何も悪いことはしていないのだからな。」
そう言われると緊張している自身が間違っていたのだと思った桜は深く呼吸をして落ち着こうと努めだした。
杏寿郎はそんな桜を優しくベッドに横たわらせると覆い被さる。
そして濡れに濡れているそこを刺激しないように軽く触れながら桜の顔を見つめた。