第68章 ※手解き
桜の戸惑う舌に杏寿郎は自身の舌を優しく柔らかく絡め、余裕を分ける様にそれをゆっくりと繰り返した。
それによって桜の力が抜けると再びブラウスのボタンを外していく。
杏(また育ったのではないか。)
杏寿郎は顕になったブラジャーに手を伸ばし、タグを探すとそこに書かれた『H』の文字に眉を顰めた。
杏(大きいな。電車にはとても乗せられない。桜は小さいから周りに気付かれず痴漢に揉まれてしまうだろう。)
そう思うと杏寿郎はパチンッとホックを外す。
ふるっと胸が苦しさから解放されると桜はハッとし体を隠そうとしたが杏寿郎は桜を抱き寄せて体を密着させた。
杏「まだ慣れないか。近くに居れば見えない。安心してくれ。」
「はい……。」
桜は細かい自身の気持ちの変化に気が付いて気遣ってくれる事を嬉しく感じ、大人しくなった。
杏寿郎はその間に上半身の服を脱ぎ、桜のブラジャーも抜き取って上体の肌と肌を直接密着させた。
杏「体温を分け与え合うとなんとも言えない幸福感を得られるだろう。」
「はい。ふふ、何だかふわふわします。」
そうはにかみながら答えると杏寿郎が再び褒めるように頭を撫でる。
杏「君はきちんと把握していない様だったから今一度説明しておくが、セックスは挿れて終わりでは無い。」
「……え…………?」