第63章 久しぶりで初めてのデート
早「こういう所での待ち合わせはだめね。」
「あ、違うの。さっきの人達は寒いから温かい飲み物を持って来てくれてただけなんだよ。ほら。」
早「捨てろ!!」
早苗はそう言うと『何が入っているか分かったもんじゃない!』と言いながらカップに入った飲み物を捨てる場所に持っていって処理していく。
桜は親切を無下にする事に眉尻を下げつつも早苗の剣幕に圧されてそれを手伝った。
「でも…ここの飲み物高かったみたいだよ…。」
早「さっき捨てた時見えたけど、下の毛入ってるのあったわよ。」
「……………………下の?」
早「下の。」
「……………不可思議現象……。」
早「あれを持ってきた男が意図的に入れたの!まじあり得ない!!そういう変態もいるの!気を付けて!!」
「うん。気を付ける…。でも毛を入れるってちょっと理解できない心理だな…。さなちゃん、いつもありがとう。」
早苗が様子を見ると桜は怯えるでもなく只々不思議そうな顔をしていた。
早苗はその表情に毒気を抜かれると溜息をつき、最後の飲み物を処理して桜の手を掴み 歩き出す。
早「じゃあ気持ち切り替えてお買い物しますか!!」
その言葉に桜はパッと顔色を明るくさせた。
「うん!!」