第62章 エンカウント
男「その感じ…まさかお前が振られたの?」
優「…………そうだけど。でも諦めるつもりなんてさらさらない。」
男「…そっか。」
二人の視線の先で桜は相変わらず此処へ来た目的を忘れて友人を介抱して回っていた。
「あーなんだかあまり話せなかったなあ……!」
女「また集まればいいよ。桜もう平気なんでしょ?」
「うん!!」
桜が眩い笑顔を浮かべると女友達がふざけて桜に抱きつき、それが二人、三人と増えていき桜はもみくちゃにされた。
「あはは!死んじゃう死んじゃうーっ!!」
桜が楽しそうにそう大きな声を出した時だった。
男「桜ッ!!?」
「………………え……?」
桜は友人の間から自身の方へ全速力で走ってくる男性を見つめた。