第60章 決戦の日
一方、いきなり地上へ出された柱、桜、炭治郎は目を大きくさせる。
桜は驚きながらも見覚えのある支柱を見るとバッと顔を上げて顔見知りの隠に手を上げた。
「…みんなッ!!これが鬼舞辻です!スイッチを入れて下さい!!!」
隠「は、はいっ!!」
五台分の明かりを受け、肉の繭が剥がれていく。
そして耳を塞ぎたくなるような声が響いたかと思うと中にいた無惨が光の外へ走り出ようとした。
行「させん!!!」
無惨の逃走を柱達が止める。
空腹状態の無惨はせめて力を得ようと隠達に手を伸ばすが中型の陽のランプを向けられると手が届く前に崩壊した。
惨「ぐあああッ!!」
(やった……自衛に使えてる…!陽のライトも流石に太陽と比べたら焼く速度は落ちるけど、ここに留め続けられれば夜明けを待たずに仕留められる…!!)
しかし追い詰められた無惨は長い手を複数出現させる。
その抵抗は厄介であった。
惨(黒死牟も童磨も本領を発揮するより前に倒された。柱達も無傷ではないか!!あの猫……よくも邪魔をッ!!)
―――ギィンッ
杏「お前の命は今夜消える。潔く受け入れ己のしてきた事を後悔しろ。」
「杏寿郎さん…ありがとうございます…!」
桜の目の前まで迫っていた無惨の手を杏寿郎の刀が受け止めていた。