第60章 決戦の日
―――
「しのぶちゃん!!!」
しのぶは五回も毒を突き入れたが全て分解されてしまった。
そしてとうとう胸に深い反撃を食らった。
桜は急いでしのぶの元へ走り寄ると胸を撫でる。
それを見て童磨は愉快そうに笑った。
童「無惨様の機嫌を悪くさせてたのは君かぁ。すごいな、それどうやってるの?」
し「桜さん、退ってて下さい!!」
「今鬼舞辻は動けないしもう隠す必要はないよ。私も表に出てしのぶちゃんを助ける。退く気はない。これが私がやるべき事なの。」
童「ねぇ君、君って女の子なのかな?」
童磨のその場に相応しくない唐突な質問に桜としのぶは固まる。
「え……私…?」
童「アハハ、当たり前でしょー。そっちの子が女の子なのは猿でも分かるよ。でも君は声も体も中性的だ。喋り方は女の子みたいだけどね。ね、どっち?」
「知ってどうするんですか…それに変な目でしのぶちゃんの事見ないで下さい。セクハラですよ。」
童「……?………せく……?」
し「鬼と会話なんてしなくて良いから桜さんはせめて私の後ろにいて!!」
しのぶは敬語を忘れてそう言うと桜を庇うように前へ出る。