第60章 決戦の日
(効果はある、けど一台ではまだ弱い!!)
「近付けばより焼ける!鬼舞辻も寄ってこないとは思いますが念の為 命を守れるよう中型ランプの用意もしておいて下さい!私は他の大型ライトの組み立てに戻ります!その間 鬼舞辻に引き続き光を当て続けていてください!!」
そう言って屋敷を走り出ようとした時 柱達がお館様を探して駆けつける。
実「桜!?」
し「何を、」
蜜「桜ちゃん!?」
「皆さん、ご武運を!!」
桜はそれだけ言うとライトの元へ走ろうとした。
しかし、鬼は無残だけではない。
駆け付けた炭治郎を含めた柱の面々が無残に斬りかかろうとした時 無残のテリトリーである無限城が出現し、桜は組み立て途中のライトに辿り着くことなく吸い込まれていった。
(な、なにこれ…上下左右がめちゃくちゃだ…!)
桜は落下しながら急いでユキの姿を借りると壁を蹴ってなんとか下になっている襖の上に着地する。
「吸い込まれる直前、槇寿郎さんの凄まじい怒号が聞こえた気がしたけど聞かなかったことにしよう。」
桜はわざと声に出して軽口を叩くと周りに人が居ないかを確認した。
(……っ!!)
「待って!!しのぶちゃん!!!そこに入っちゃだめ!!!」
視線の先にいたしのぶの姿が儚く見えた桜は背筋が凍るような感覚を覚えて思わず大声を出した。