第59章 決戦に向けて動き出す
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炭「煉獄さんのところ稽古に行きたくないって人が結構いたけれど大丈夫かなあ。」
善「問題ないと思うよ。ほら、あの人。煉獄さんの稽古を終えてきたってさっき近くの人と話してた。」
炭「へええ!よかった!煉獄さんの指導は厳しいけれど間違いないからなあ。」
炭治郎は嬉しそうな笑みを浮かべながら握り飯を頬張った。
炭治郎達は天元、無一郎、蜜璃の訓練をこなし、小芭内や実弥の稽古に苦戦しながらも何とか岩柱、悲鳴嶼行冥の元へと辿り着いた。
行冥の稽古は、滝に打たれる事と、丸太三本を担ぐ事と、大きな岩を一町先まで押して運ぶ事であった。
言葉にすれば簡単なように思えるが、実際にやってみればそうはいかない。
実際、伊之助が気絶する程に過酷なものであった。
「炭治郎くん達、どうしているでしょうね。」
煉獄家の屋敷では槇寿郎も指導にあたるようになっていた。
桜はそんな槇寿郎の側で空を見上げながら口を開く。
槇寿郎は眉を顰めていた。