第57章 ※聞き分けとお返し
「…ビクビクしてる……。」
杏「ああ、俺も大分焦れてしまった。挿れるところもきちんと見ているのだぞ。」
桜は喉をこくりと鳴らすと大きな昂りを自身に充てがう杏寿郎を見つめる。
杏寿郎は先を蜜壺に当てると桜がきちんとそれを見ていることを確認して微笑んだ。
杏「偉いぞ。」
そう褒めると少しずつ慣らしながら昂りを挿入していく。
桜は声を漏らしながらも意思を持ってきちんと見つめ続けた。
(おっきい……あんな大きいのに…。)
改めてそう思った桜が締め付けるとその分押し出されそうになり杏寿郎は眉を寄せてぐっと堪えた。
杏(相変わらず狭い。手出しさせる気などさらさら無いが 他の男を喜ばせないような大きさにさせてしまいたくなる。)
ぐっぐっと腰を進めながら杏寿郎は桜の表情に目を遣り 先程の締め付けは挿入の様子を見ていた事に依るものであった事を知ると口角を上げた。
杏「良い子だな。今日はきちんと意識を保っているというのに随分と素直だ。」
額に汗を浮かべる杏寿郎にそう褒められ優しく頭を撫でられると桜は嬉しそうに目を細める。
そしてその大きな手に自身の手を重ねた。