第57章 ※聞き分けとお返し
杏(こんなに容易くあの様な顔をして……厭らしくて愛らしいな。それでいて他の男には欲情さえもしないのだから尚更愛おしい。)
杏「気持ちが良いなあ、桜?」
顔を上げ、そう言って微笑む杏寿郎はどこかネジが外れている様にも見えたが桜はその笑みにぞくぞくとした魅力を感じ、素直に頷く。
するとまた優しく撫でられた。
杏寿郎はその素直な桜に笑みを深めると今度は蜜壺に指を挿れる。
途端に甘い声を上げて瞼を閉じる桜を見ると杏寿郎は動きを止めた。
杏「桜、目を開けろ。その目も俺に見せてくれ。」
するとやはり桜は素直に目を開く。
桜が蕩けた瞳で杏寿郎を懸命に見上げると杏寿郎は満足そうに微笑んでから再び指を動かし始めた。
杏「ああ、厭らしいな。そんなに鳴いてそんなに蕩けた目をして…世界で一等厭らしく愛らしい妻だ。」
そう言いながら笑う杏寿郎の昂りは限界に近い。
それでも観察と指をなかなか止められなかった。
足を担がれ腰を上げさせられた状態で秘部を見られながら中を弄られ何度も何度もしつこく高められて随分と経った。
杏寿郎は一つのことしか見えなくなる時があり、そして気に入るとそれを繰り返す癖があった。
しかし、自身の体の限界を悟ると止めざるを得ない。
杏「すっかり食べ頃だな。桜、そろそろ挿れるぞ。」
そう言って見せつけるのはやはり大きすぎる杏寿郎のそれ。
既に我慢した証の先から出る汁で濡れに濡れていた。