第57章 ※聞き分けとお返し
杏寿郎は潤む瞳で懸命に見上げられると満足そうに微笑み、愛おしそうにその赤い頬を撫でた。
杏「良い子だ。桜は良い子で堪らなく愛い。約束通り、褒美をやらなければならないな。」
桜は潮が止まってからも暫く体を震わせていたがフッと動きを止めると全身の力を抜いてぐったりとしてしまった。
杏寿郎はそんな桜の両足を肩に担ぐと秘部に顔を埋めて優しく舌を這わせる。
「やッあ、あ……っ!!」
杏「随分と激しく達していたのですぐ触れられて怖いかも知れないが安心してくれ、優しくする。」
その言葉をすんなりと飲み込む桜は言われた通りに緊張を解く。
その様子に杏寿郎は目を細めた。
杏(桜は時たま "これ" を見せるな。空気に流され操り易くなる。俺の前でだけ、だとは思っているが…。)
そう思いながら杏寿郎は熱い舌で秘部を舐め上げると指で剥き出しにされている腫れた蕾を口に含んで優しく扱いた。
その優しい愛撫でも舌の感触と熱による快感は桁違いであり、桜は目を見開くと無意識に杏寿郎の頭に手を遣った。
しかし拒むように押す訳でもなく、只々安心を求めていたからなのか桜の手は杏寿郎の頭に触れただけであった。
杏寿郎の視線の先で桜はみるみる余裕を失くし追い込まれていく。
それは杏寿郎の機嫌を良くするには十分過ぎる反応だった。