第56章 戦いを終えて
杏寿郎達が帰ってきてからすぐに継子組も帰宅し指令はまだ来ていない事を伝えた。
「今日は見廻りだけでしょうか…。何が起きるか分からないのがもどかしいですね。」
杏「そうだな。本当に……、」
まだ日が昇っている間に箏を披露しようと箏を抱えた杏寿郎と桜が廊下を歩いていると鴉が飛んでくる。
杏寿郎はじっと見つめた後『君の子か。』と呟いた。
「ケンタ、お疲れさま。」
ケ「杏寿郎ニ読ンデモラエ!カァ!!」
「え?カタカナじゃないの?」
ケ「読ンデモラエ!!」
「わ、わかったよ…。あと杏寿郎 "さん" 、ね。呼び捨てにしちゃだめよ。杏寿郎さん…、」
杏「うむ。」
杏寿郎は手紙を受け取ると少し目を大きくする。
杏「書いた者は成田という者だがお館様を通した手紙だ。」
「成田……あっ!陽のランプの技術担当者さんだ!!何と書いてあるんですか!?」
杏寿郎は桜に説明をして欲しそうな顔をしたが手紙を読み上げていった。
内容は要約すると試作品が出来上がったもののまだ問題点があるのでそれについての助言が欲しい、とのことだった。