第56章 戦いを終えて
「あの………、」
桜は流されやすい性格が出てしまい、様々な角度、様々なポージングで写真を撮られ戸惑いながらもそれに素直に従っていた。
杏「どうした!!」
「わ、私ばかり撮り過ぎじゃ……?」
それでも個人での撮影が一時間を超えると流石にツッコミを入れざるを得ない。
(普通一枚撮ってそれを持ち歩くイメージだけど、杏寿郎さんはアルバムでも作りたいのかな…。)
「杏寿郎さんももっと…、そうだ、一緒に撮りましょう。」
杏「撮り過ぎると言う事はないだろう!!だが一緒に撮るのは良いな!!!」
そう言うと杏寿郎は大股で撮影スペースに入ってくる。
そして桜の腰をぐいっと抱いて頬に手を添えた。
「きょ、杏寿郎さん、写真を撮ってるんですよ…!残っちゃう…見られてます…!近すぎです…!!」
杏「むぅ。口付けてるところを撮ってもらっている訳ではないのだぞ。」
「あ、当たり前です!!」
そんな言い合いをしているうちもカメラマンは杏寿郎に言われた通り撮る手を止めない。