第56章 戦いを終えて
「杏寿郎さんは何をするか決めているのですか?私はパッと思い付かないです。」
杏「ああ、その事なんだが君の時間を俺にくれないか。これが先程言った賭けの願いだ。もちろん蝶屋敷から要請があればすぐ連れて行く。それまでの間だ。」
「時間、ですか…?」
杏「うむ!初めは君と歌舞伎か能でも観に行こうかと思ったのだが来世に取っておきたくなってな。それよりまた前の様に一緒に街を歩き、買い物をして食事をしたい。どうだろうか。」
その言葉を聞いて てっきり夜にいかがわしい事を強要されると思っていた桜はパッと目を輝かせた。
「嬉しいです!行きたいです!!」
(デートだ……!!)
その言葉に杏寿郎も眩しい太陽のような笑顔を浮かべる。
杏「そうか!それは良かった!!では早速支度をしてくれ!!」
それに桜は『はい!!』と元気な返事をしながら花咲く笑顔を浮かべた。