第56章 戦いを終えて
杏「三人共良い動きを出来ていたぞ!!確実に強くなっている!!朝餉はさつまいもご飯にしてもらおう!!!」
継子三人組は褒められて嬉しそうにしていたが、最後の言葉を聞くと炭治郎と善逸は眉尻を下げ 伊之助は首を傾げた。
桜は隣で少し憐れむような目を向けている。
伊「ギョロギョロ、芋食えねぇんじゃねーのか?」
炭「い、伊之助っ」
伊之助の言葉を聞くと朗らかに笑っていた杏寿郎は口を閉じて口角を上げ、どこを見ているのか分からない笑みを浮かべたまま固まってしまった。
「あの…杏寿郎さん、今日は大変でしたし私から千寿郎くんに頼んでみます。元気出してください。」
杏「……駄目だ、罰は受けなければならない。それに恐らく頼まなくともさつまいもご飯だろう。俺だけ芋を抜かれているだけだ。皆は楽しんでくれ。俺は米に移った香りで十分だ。」
相変わらずその顔は笑みを浮かべていたが 声はいつもよりずっと小さかった。
それから後始末は隠に任せ、天元の嫁三人と話が盛り上がった杏寿郎達は友好関係を結んだ後 帰路についたのだった。