第55章 遊郭に巣食う鬼
ユ『……?毒が消えている。いや、考えるのは後だ。とりあえず怪我を治そう。』
炭治郎は怪我が治ったのを見るとパッと顔色を明るくさせ、ユキが居ない方に向かって頭を下げた。
炭「ありがとうございます、癒猫様!!」
桜と杏寿郎は一番先にわんわんと泣いている善逸を発見するとすぐに治療を行った。
「目が覚めてる…。ほら、もう足も治ったよ。両足折れるなんて…痛かったね。戦ってる時 格好良かったよ。」
その言葉に善逸はきょとんとした顔で首を傾げた。
一方、死にかかけてしまっている伊之助を見付けた炭治郎は一度青くなったが 禰豆子が毒を燃したことにより伊之助は一命を取り留めた。
そして怪我を側に駆け付けた桜に任せると今度は天元の元へ走る。
炭(禰豆子の燃える血…鬼の毒を消せるのかもしれない…!!)
その読み通り、嫁三人を驚かせながらも天元を炎で包むと天元の肌は綺麗に戻っていった。
杏「不思議だな。宇髄、怪我は……ユキが治したか。」
駆け付けた杏寿郎と桜が目を遣る先で天元が負った傷がみるみる癒えていく。