第54章 嵐前の日常
「うーん。相変わらず美少年…お化粧が映えそうだなあ。おいで。」
桜がそう言いながら伊之助にカメラを向けると伊之助は桜の隣に立つ。
桜は首を傾げつつもインカメラに切り替えて二人並んで写真を撮った。
伊「……………………。」
炭「こうして見ると二人は似てるなあ。」
善「ただの美人姉妹じゃん。なにこれ。」
「伊之助くん可愛すぎる……。」
伊「…………なあ、やっぱりお前、」
杏「うむ!!集まっているな!!!」
いつの間にか現れた杏寿郎は後ろから桜の手元を覗き込んでいた。
驚いて取り落としそうになるそれを杏寿郎が慌てて受け止める。
杏「む、これは酷く愛らしいな。…隣は嘴平少年か?体が映らなければこんなにも雰囲気が変わるのだな。」
そう言いながら桜にスマートフォンを返すと杏寿郎はパンパンッと手を叩いた。
その音圧に善逸は耳を塞ぐ。
杏「では今日も張り切っていくぞ!!!」