第53章 ※不自由な夜

「…それは………う、上手くできなくて…、杏寿郎さんがやらなくて良いと…、」

杏「桜、君は『頑張る』と言った。心から頑張ったと胸を張れるか。自身が宣言した事を全う出来たか。そう思うのなら構わないが。」




(それって…上でやれってこと……？『話は終いだ』って言ったけど これってさっきの罰なんじゃ…。でも…確かに宣言したこと出来てないのは間違って…ないし……、それに…………、)



「………が、頑張ります。」




浴衣を軽く羽織ったままの桜は少し小さな声を出すと起き上がり 杏寿郎の帯も解いてから仰向けにさせてゆっくりと跨る。




杏「君、叱られながら濡らしていたのか。」




杏寿郎の昂りを持って充てがっている時にそう驚いた声を掛けられると桜は頬をパッと赤く染めた。




「で、でも…ちゃんと真面目に聞いてました。」




杏「どうだろうな。」



(やっぱりまだ怒ってるのかな…。でも何度も達したしさっきよりは体の自由が利くかもしれない。誠意を持って許してもらえるように頑張ろう…！)




「態度で示します！！」




桜はそう意志強く宣言すると杏寿郎の上体を起こさせ、肩に手を置いたまま腰を落としていった。