第52章 受け止め方
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し「桜さん!!お義父様といらしたのですね、助かりました!こちらへ!!」
「うん!!」
隊服姿の桜は門の外に溢れていた隠に屋敷内へ案内してもらうと すぐに白衣を真っ赤にさせて薬を手に廊下を走っていたしのぶと鉢合わせた。
桜はしのぶの後に付いて走りながら拳を握る。
(酷い血の量だった…しのぶちゃんが患者さんの前を離れる事態になってるなんてそれだけバタバタして病室が…手当てする人達が混乱してるんだ……早く…撫でないと…!!)
患者が運ばれた部屋はしのぶに案内されずとも分かった。
止血出来ない箇所から漏れたと思われるおびただしい血が道を作っていたからだ。
―――バンッ
し「桜さんが着きました!!患部を撫でられるように用意して下さい!!!桜さん、こちらの方からお願いします!」
「はい!!」
桜は腹や手足がぐちゃぐちゃになっている患者を手早く撫でていった。