第52章 受け止め方
「伊之助くん、『おはよう』は?善逸くんもどうしたの…?珍しいね。調子悪いのかな……?」
伊「……………。」
善「……………………え……?……この音、声も聞いたことあるけど……この…白いの桜さん?………なの…?」
炭「そうか。善逸は知らないんだな。こちらが桜さんの本当のお姿だぞ。」
「ううん、違うよ!!」
善「いや、いやいやいやいや……完全に理解の範疇を超えてるんですけど!!…え!?あ!!神様って本当だったの!?」
「違うってば!!ユキがいれば私がどれだけ神様らしくないか分かるのに……。」
パニックを起こしている善逸を見ながら久しく会っていない友人兼、保護者のユキを思い出しながら桜は胸に広がる寂しさを持て余した。
杏「おはよう!!皆揃っているな!!!」
その騒がしい集まりへ向かって いつの間にかウォームアップを終えた様子の杏寿郎が歩いてくる。
杏「では今日も体を温めてから鍛錬をするぞ!!だいぶ暖かくなってきたので走れば体が熱くなって苦しく感じるだろうが集中を切らすな!!気合いを入れろ!!!」
そう言って杏寿郎が手をパンパンッと叩くと伊之助は飛び出し、炭治郎はそれを追い、善逸は早くも死にそうな顔をしながら門を出ていった。
桜はそれに続かず見送る杏寿郎に近付く。