第51章 家族
「うん!!ただいま!千寿、」
千「姉上にも言いたいことがまだ残っていますからね。」
槇「部屋で話すぞ、来い。」
「…は、はい…………。」
再び暗くなると桜はトボトボと千寿郎と槇寿郎に付いて行った。
杏寿郎はそんな三人から少し離れて継子達の前に行くと 感情の読みにくい笑顔を向ける。
杏「みっともないところを見られてしまったな!後は家族で話すので寝ていてくれ!!」
炭「は、はい!おやすみなさい!!」
善「お、おやすみなさい…。」
伊「あの小せぇのが一番やべーぜ…。」
三人が寝室に向かったのを確認すると杏寿郎は桜達を追って再び足を進めた。
―――
千「姉上は片仮名なら書けるのですよね。何故連絡をしてくださらなかったのですか。兄上と離縁する事は恐れても、僕達と離れ離れになる事はどうとも思わないということですか。」
「そ、そんなわけないよ!ただ頭が回ってなかっただけで……!!」
槇寿郎と千寿郎の向かいに座らされた杏寿郎と桜は改めてお説教を受けていた。