第47章 ※前途多難

杏(桜は怖い思いをしたのだ、応えられなくとも無理はない。それよりも甘く愛すと宣言をしたというのに欲を抑えきれずに更に求めるとは…夫として不甲斐ない。)




杏寿郎は固く目を瞑って眉を顰めると 首を傾げる桜の肩に顔を埋めてそこに甘噛みをし、物足りなさを埋める様に首筋に華を咲かせていった。

そして耳元まで上ると震える桜の耳を唇で優しく喰む。




杏「君が声を出さずとも厭らしい水音が静かな屋敷に響いてしまうな。これでも優しく動いているのだが。」




そう耳元で言うと更にゆっくりと抜き差しを繰り返す。


しかし蕩けに蕩けている桜の蜜壺はどんなにゆっくり動かそうとも杏寿郎を受け入れ、そして手放す度にじゅぷっと音を立てた。



自身の言葉に何の反応も無かった為、不思議に思った杏寿郎が表情を覗き見ると桜は真っ赤になって目を瞑り与えられる恥に耐えていた。




杏「…桜。目を開いて俺を見てくれ。」




自身より余裕の無い桜を見て余裕を取り戻した杏寿郎は、目を開かない桜を急かすように入り口付近でわざと大きな音を立てさせて更に恥を煽った。