第46章 新しい任務同行者
摂「柱は間違いでなれるものではないと分かっているだろ。彼は俺達の誰より腕は確かなんだ。それにどんな理由があっても陰で人を貶すべきではない。濱岡と佐伯も気落ちするな、行くぞ。」
濱&佐「「は、はい!!」」
前を行く摂津を見ながら同期であり一番階級の低い濱岡と佐伯は顔を寄せ合う。
濱「摂津さんがいて良かったな。」
佐「ああ。時透さんは凄いんだろうけど 戦ってるところも見てないし何考えてるか分からないし、」
摂「二人共行くぞ!!」
再び急かされると二人はビクッと体を揺らしてから大きな声で返事をして摂津を追いかけた。
―――
無(不自然なくらい何もない。嫌な感じはするけどそれ以外は普通の街。まるで警戒されて身を隠されているみたい。)
無一郎の鴉、銀子から教えて貰った情報に依るとここ二晩に被害は無く 自身が来たのは昨晩からだということだった。
無(あの人達…一昨日何か目立つことでもしたんじゃ…。)
無表情でそう考え至ると無一郎は嫌な気配を辿って街外れまで来た。
無(少しだけ気配が濃くなった。でもまだ変な感じ…気配がばらけている。鬼に分かられる前に離れよう。そろそろお腹が空いて街の人達に手を出してくるはず。…桜をここに置いてこなくてよかった。)
無一郎は踵を返すと街へ戻り、隊士達に『余計なことをしないで。』と一言告げ、身を隠しがてら夕餉を取った。