第46章 新しい任務同行者
「……でも無一郎くんは柱だから私が心配しなくてもちょっかい出すような人いないね。失念してたよー。」
桜がそう言って話を終えようと誤魔化す様に笑うと杏寿郎はぽんっと桜の頭に手を置いて燃える瞳を真っ直ぐに向ける。
杏「心配して戦う様を見に行ったりするんじゃないぞ。それに柱とはいえ彼は若く、誤解を招く言い方をする時がある。それ故に妬まれている可能性も無くはない。だが妙な噂を聞いても首を突っ込まないことだ。」
杏寿郎にしっかりと釘を刺されると桜は眉尻を下げ、杏寿郎の手を両手で持って自身の頭から剥がし 胸の前で握る。
「………うん。」
桜が素直に頷くと杏寿郎は微笑んで桜が握る自身の手をぎゅっと握り返した。
杏「うむ。では湯冷めしないうちに…、」
そう言いながら杏寿郎は桜を布団に寝かせ、自身も横になるとバサッと掛け布団をかける。
杏「…愛するとしよう。」
「…………あ、う…。」