第46章 新しい任務同行者
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「杏寿郎くん。」
杏「どうした。……髪が酷く愛らしくなっているぞ。」
杏寿郎が目を覚ますと桜は離していた体を再び寄せる。
「三つ編みにしたまま寝たからふわふわになったの。」
桜の髪は緩いパーマをかけたようになっていた。
杏「そうか。俺と寝る時は毎晩結おう。」
そう言いながら杏寿郎が腕を回し、温めるようにぎゅっと力を込めると桜は眉尻を下げながらも微笑んだ。
「ありがとう。……それでね…私、このままじゃまずいと思って…。昨日も継子さんの指導をちゃんと出来てないし、私達の鍛錬の時間も減る。」
杏「だが愛さないとどちらの体も大変なことになるぞ。君は "ああいったもの" を治す事に抵抗があるのだろう?」
そう言いながら杏寿郎は少し体を離し、桜の手を自身の頬へ導いた。
「……私のこだわりなんて小さなことだよ。こうして寝起きの杏寿郎くんを見るのは堪らなく好きだけど、次からは私が治すね。」
杏「分かった。だが、もう一人頼みたい。我妻少年が君の色香でまともに寝れていない。」
「…………………え…?」
桜は驚きながら善逸の勃っていなかった筈の股間を思い出した。
杏寿郎はそれを察したのか桜の頭を撫でて思考を断ち切らせる。