第45章 ※心配性と解決法
杏「自信?」
「私が杏寿郎さんしか見ないという自信です。一番あなたを大事に思っているんですよ。」
そう言われると杏寿郎は何かを思いついた様な表情を浮かべ、桜の顔を覗き込んだ。
杏「では、敬語をやめてくれないか。千寿郎や竈門少年達にする様に。そうすれば壁を感じなくなるかもしれない。」
「敬語…ですか……。」
(確かに遠慮する時は杏寿郎さんを上に見てるから…って理由が多い。けど…、)
「二人きりの時だけでもいいですか…?」
杏「うむ!!!」
杏寿郎に笑顔を向けられると桜も安心した様に微笑む。
しかし口を開かなかった。
(元々同い年なんだし、許されたのならそんなに気にする必要はない筈なんだけど…凛々しいからかな…年上に見えちゃう……。)
杏「桜?」
「は、はい!!」
その返事に杏寿郎は眉尻を下げてあからさまに悲しそうな顔をする。
一方、弱い表情を向けられた桜は喉を鳴らすと決意をした様に ぎゅっと拳を握った。