第45章 ※心配性と解決法
杏「…愛の無い他の男ならこれくらいでは済まないぞ。髪を掴んで顔を上げさせられるだろう。犯されると共に顔や腹を殴られるかも知れない。それを分かっていたのか。」
元よりそんなつもりは無かった桜は不自然に見えるように わざと大きく首を横に振った。
思惑通りそれが伝わると 杏寿郎はピタッと動きを止め、桜の顔を掴んでいた手の力を抜いて表情を改めて確認する。
杏「先程君は俺がしないのなら他の男に乱暴に犯してもらうと、」
「言ってません!!」
やっと言いたかった言葉を吐き出すと桜は肩で短く速い息をする。
「…似たような形のものを…探して、自慰に使おうかと思ったんです…!口付けだって…、こちらから望んでした訳じゃなかったんですよ。他の人に自ら体を許すはずが…、ないでしょう…っ」
息を切らしながらそう言うと杏寿郎は眉尻を下げて先程強く掴んだ頬を優しく撫でた。
杏「すまない。そうだな…。」
桜は杏寿郎の言葉を聞きながらも このままではこの先にまた同じ様なすれ違いが起きそうな気がして眉尻を下げた。
「………どうしたら自信を持ってくれますか…?」