第45章 ※心配性と解決法
杏「先程の話し合いは何だったのだ。それとも口付けと同様に愛が無ければしても構わないと思っているのか。」
「愛…?愛は……無いでしょうが…なにが悪いので、」
杏「全て悪い。他の男に乱暴にしてくれと頼み 壊されて帰ってくるよりはましだ。望み通り痛みを伴う程に愛してやろう。」
何かしらの "物" で自慰を試みようと思っていた桜は杏寿郎の言葉を聞いて事態を理解したが 言葉を紡ぐより前に杏寿郎の怒りを孕んだ激しい律動が始まってしまった。
杏「君は…ッ、どうしてそうやってすぐに俺の心を乱す!!俺は君の体を案じて…それではつまらない男だということか!!」
(そんな…あり得ないのに…。杏寿郎さんにもっと相応の自信を持ってもらいたい…どうしたら……、)
桜は杏寿郎の荒々しい動きを受けていた為 息を激しく乱し、とても会話を出来る状態ではなかった。
杏寿郎は桜が無意識に掴んで顔を隠していた枕を取り上げると部屋の隅に投げる。
ダンッと枕が壁に強く当たった音を聞いて桜は杏寿郎が心から怒っているのを感じた。
そして顕になった桜の表情をよく見ようと杏寿郎は顔を片手で掴んで強い力と共に上げさせる。
今迄にされなかった荒々しい触れ方に桜の瞳は揺れ、動揺した様子を見た杏寿郎は眉を顰めた。