第44章 ※ずるい人
「どんどん杏寿郎さんの事しか考えられなくなってしまって怖いです。」
それを聞くと杏寿郎は嬉しそうな顔で再び桜の上になり ぐっと顔を近付ける。
杏「今!猛烈に君を愛したい!!愛おしくて堪らない!!!許しをくれるだろうか!!!」
その言葉に桜は微笑みながら頷いた。
先程あったすれ違いで触れることに慎重になった杏寿郎の愛撫は優しく、そして桜を焦らしていった。
―――
「杏寿郎さん、もっと強く触れていいです。」
杏「駄目だ。俺は力が強いので君を壊しかねない。…だが舌では流石に怪我をしないだろう。桜、俺に股を開いてくれ。」
(ま、股って言い方………。もう…。)
桜の足の前まで下がった杏寿郎に向かって少しだけ足を開くと杏寿郎は褒める様に頭を撫でながら顔を覗き込み、首を傾げる。
杏「もっと開いてくれないか。それとも本当はここまでしか開くことが難しかったのだろうか。」
心から心配する杏寿郎に申し訳無くなると、桜は目を固く瞑りながら自身が開けるところまで開く。
それがいつも自身がそうさせている角度と同じだった為 杏寿郎は安心した様に息をついた。
その様子を見て桜もほっとしたが、それは束の間で杏寿郎はまた困らせるお願いをする。