第40章 ※ベッドの扱い方
杏寿郎は桜の頭を撫でながら涙が落ち着いたのを確認すると 今度は残った涙を優しく拭った。
そして真剣な顔になると大きな目を近付ける。
杏「もしかして物足りなかったのか?先程達した後、やっと異常な色香が薄まったのだが。」
色香について桜の身を案じ 真剣に悩んでいた杏寿郎がそう問うと、その瞳の真剣さを見た桜は眉尻を下げながらも素直に頷いた。
「…言わなくてすみません。優しい愛し方が好きなのは本当なんです。でも…、あちらも欲しいって……か、体が疼いて…どうしたら、」
杏「その様な体になれば責任を取ると言ったのは俺だ。君の体が壊れる可能性があると知った以上これまでの様にはいかないが、それでも君の体が満足する様に愛そう。」
その言葉に桜が嬉しそうな申し訳無さそうな顔で頷くと 杏寿郎は眉尻を下げて少し呆れたように微笑みながら桜の頭を撫でる。
杏「我慢ばかりせず頼ってくれ。俺は君の婚約者だろう。」
それを聞くと桜は赤くなりながら何度もこくこくと頷いた。
妙なところで赤くなる桜に再び笑うと杏寿郎は纏う空気を変えた。
そして熱を帯びた声を出す。