第40章 ※ベッドの扱い方
「……杏寿郎さん、困った顔を見ただけでおっきくなっちゃうんですか………?」
少し呆けた様な声色に杏寿郎はハッとする。
杏「これもか。宇髄に相談したいところだが任務で忙しい様なんだ。すまない。」
「え……?構わ、ないですが…。忙しいって長期任務なんですか…?」
桜はまだ長期任務に参加した事が無かった為 つい気が逸れてしまった。
杏「…妻のうち一人が行方不明になったと言っていた。鬼を見つける段階でそうなっているのだから長期任務だろう。」
「え、えっ!?奥さんが……?何で…!」
杏「宇髄が元忍なのでな、妻は皆 優秀なくノ一だと聞いたぞ。任務にも協力していたのだろう。」
桜は天元の妻を心配する気持ちと 忍者の存在に感動する気持ちで妙な表情を作った。
杏寿郎はそれを察するとおかしそうに微笑みながら頭を撫でる。
杏「宇髄は妻をとても大事にしている。必ず揃って無事に帰るだろう。そしたら忍術を見せて貰うと良い。」
「は、はい!!わああ…忍者…!忍者かあ…っ!」
杏「と言う事なのでッ!!!」
杏寿郎はベッドを軋ませながら桜に覆い被さると 驚く桜に微笑みかけた。
その額には焦らされた証拠の青筋が浮かんでいる。