第40章 ※ベッドの扱い方
杏「随分付き合わせてしまったな。待たせた。」
杏寿郎は柔らかく微笑むと優しく抱き締めてから桜の首元に顔を埋め、そこに華を咲かせた。
桜がピクンと小さく体を震わせると 杏寿郎は出来たばかりの華を愛おしそうに撫でてから再び優しく抱き締めて触れるだけの口付けをする。
口を離すと杏寿郎は微笑みながら額を合わせた。
その優しい笑みに桜も微笑む。
杏「どの様に愛されたいか希望はあるか。何でも良い。俺としては甘えてくれると嬉しいのだが。」
「…希望、ですか……。」
桜は照れる事なく考えるように視線を横へ遣る。
(今も十分優しいからなあ…でも、せっかくだから何か……、)
「あっ!洋服…もう一度着てくれませんか…?」
それに頷く杏寿郎は全裸だった。
正直なところ 目の遣りどころに困っていた事もあるが、純粋に杏寿郎の洋服姿を気に入っていた為 もっと見たくなったのだ。
杏「シャツは隊服の下に着ていた物を使おう。」
「はい!あと髪ももう一度結ってください!」
そのお願いも快諾すると杏寿郎はテキパキと髪を結っていった。
(やっぱりかっこいいなあ……。)
桜が見惚れていると杏寿郎は帽子を手に取ってベッドに戻り、それを桜の頭に被せた。
「わっ」
杏「はは!すまない、吃驚したか!あんまり見てくれるので少々気恥ずかしくなった!!」
そう言うと帽子を持ち上げた桜に優しく口付ける。