第40章 ※ベッドの扱い方
(今回の杏寿郎さんは約束を守ってくれる方の杏寿郎さんだ…信頼、しないと……、)
そうは思いながらも最近の杏寿郎の激しい行為を体が覚えていた為 警戒心を抑えられずに桜の体は強張る。
杏寿郎は 強張った結果、無意識にシーツを握り締めてしまった桜の手をじっと見つめた。
杏(こうしてずっと警戒していてくれると良いのだが。無防備にされると却って辛抱し難い。)
先に釦を外し 次に背中の紐を緩めながら視線を首元へ移すと見えた桜の綺麗な肌に杏寿郎は首を傾げる。
杏「今朝付けた華を消してしまったのか。レストランに居た皆に見せ付けて欲しかったのだが。」
「はな……?」
杏「うむ、首や胸元などに付けた赤い華だ。『自身の女性であるという印』、らしいぞ。俺が以前よりしていた噛み跡の様な物だな。」
「あれ杏寿郎さんがしたんですか…!腫れ上がっていたので何かの炎症かと思っちゃいました。ですがそういった物なら槇寿郎さんや千寿郎くんに見えちゃう所はだめですよ。」
杏「むぅ。」
「う…そんな声出さないでください……。槇寿郎さんにまた呆れられてしまいます…。」
杏寿郎は 桜がそう言い終えると同時に紐を緩め終わり、緩めた分ドレスの背中をぐっと開いた。
それに応えるように桜は恐る恐るベッドに手をついて上体を少し起こす。
杏寿郎はレースを傷めないように桜の背中から肩をするすると撫でてドレスを脱がそうとした。