第40章 ※ベッドの扱い方
杏「それに…君はまだ朝に話した不安を解消しきれていないだろう。頼む、君の心が今望んでいる方をしたい。」
「…………………。」
そう言われて桜は杏寿郎が先程『激しく愛せるかと思った』ではなく『激しく愛す方を "求める" かと思った』と言った事を思い出した。
(杏寿郎さん…最初から私の意志を無視するつもりなんてなかったんだ……。)
そして杏寿郎の気持ちを嬉しく思うと少し涙を滲ませ、申し訳なさそうに眉尻を下げながらも微笑んだ。
「では…最初の約束通り、優しく愛してください。」
杏「うむ!!!」
杏寿郎がそう頼もしい声で答えて額を合わせると、二人は幸せそうに笑い合った。
杏「これはどうやって脱がすのだ。釦は見当たらないが…。」
「後ろ側に…。レースのところはボタンですが 背中は紐で結い上げて締めてあります。」
それを聞いて杏寿郎は驚いた顔をする。
杏「よく一人で着れたな。うつ伏せになってくれ、脱がせてみたい。」
桜は赤くなりつつもそれに頷くと大人しくうつ伏せになった。