第40章 ※ベッドの扱い方
杏「すまない。だが揶揄ったわけではないぞ。只ずっと見えていたろう。にも関わらず君は先程躊躇わずに触った。それが不思議だっただけだ。」
「……私のせいだったので…一生懸命やってただけです。」
桜がそう拗ねた様な声色を出すと杏寿郎は動揺した様に体を揺らした。
そして慌てて桜の頭を努めて優しく撫でる。
杏「頼む!今は…暫くは、君のやる事成す事に興味が湧いてしまう事を許してくれないか!抑えられるようこれから努めていくが、今はどうしても気になってしまう!!」
その言葉…『抑えられるように努める』ではなく『興味が湧いてしまう』という言葉に、桜は『嬉しい』という感情を覚えてしまった。
そして、それはすぐに顔に出てしまった為 杏寿郎もまた嬉しそうな顔をした。
杏「君は本当に愛らしいな…。」
赤くなった顔を慌てて両手で隠す桜を止めずに杏寿郎はただその手に優しく口付けを落とす。
そして絶えず頭を撫でながら柔らかい声音で話しかける。
杏「君のその愛らしい照れた赤い顔は俺にとって大変好ましいが今日は優しく愛す日だぞ。恥を捨てて存分に甘えてくれ。」
そう只 優しく言われると 桜は再び指の隙間からの瞳を覗かせて穏やかな目の杏寿郎を見つめた。