第3章 メイド服
~デュースver~
「デュース、デュース。」
「ん?」
放課後、オンボロ寮にデュースを呼び出した。お披露目したいことがあるからだ。先ほどアズールからいらない、とはんば無理やり押し付けられたもの…それは何と、メイド服!!コスプレに憧れがある私がこんなの渡されて着ないわけないじゃないか。たとえこれがかなちゃんに着せたかったものだろうと。やっぱり最初に見せるのは一番推しのデュースなわけで…だから呼んだのだ。
「じゃーん!!メイドさんだよ~!!似合う?」
「………っ!!!?」
ドアから飛び出してデュースにメイド服をお披露目する。返事がないなぁ、なんてデュースを見ると…直立でピンっ、と固まっていた。んー…デュースにはメイド服は刺激が強すぎたかな、なんて思いながらツンツン、と体を突く。
「もしも~し。」
「はっ!!!」
「大丈夫?」
「だだだ、大丈夫だ。それ……どうしたんだ?」
「オクタの人達から貰った。」
かなちゃん用にアズールが特注をしたメイド服をもらい受けたことを説明した。かなちゃんは露出が少ないメイド服しか着ないと言い張っていて、せっかく特注したものなので捨てるのはもったいないと嘆いていた。
「露出高いお下がりのメイド服です。」
「目の……やり場が、」
このメイド服はおへそチラ見せ、下着が見えるか見えないかくらいの短いスカートとなっていて非常に露出度が高い。デュースは顔を真っ赤にしながら目を泳がせている。無理やりにでもデュースの視界に入ってやる。
「どう?可愛い?」
「………か、可愛い…」
「!!ありがとう…」
デュースに可愛いって言われるだけで今日一日生きていける。前までは照れて固まり、可愛いなんて言わなかったのに…なれたもんだよなぁ。