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2人の監督生

第8章 〇〇しないと出れない部屋


数分後…

「………開きませんね。」

「ですね。」

「やはり監視カメラだけでなく、盗聴器も設置されていたようですね。僕の作戦が筒抜けになっていた可能性があります。」

キョロキョロと見渡すが、監視カメラも盗聴器も見当たらない。こういうのは誰かが仕掛けたっていうより、もうそういう部屋なんだという考え方の方が楽だと思う。何が何でもどちらかが泣かないと開かないのだ。

「ふぅ…作戦変更としましょうか。」

「あ、まだ作戦あったんだ。」

「えぇ、もちろん。あなたに泣いて貰います。」

え、今サラッと私に泣けって言ったよね。だから私を泣かすことは無理に等しいのでは…もしや痛いこととか怖いことをして泣かすという強行突破をするのではあるまいな。少し警戒してジリジリと壁側へ下がっていく。

「あぁ…安心してください。精神的な追い詰めや暴力などはしません。」

「え、あ…はい。」

「では、あなたの弱い体の部位を教えていただけますか?」

「は?」

暴力はしないと言ってくれたので安心してアズールに近づいたが、その質問のせいでまた警戒してしまった。好きな部位?それはつまり…そういうこと??

「何を考えているんですか。くすぐられて弱いところを教えてくださいってことですよ。」

「あ、何だ……それなら割とどこでもくすぐったいです。」

「それでは早速…失礼します。」

「えっ??」

腕まくりをしてスタスタと歩いてくるアズールに少しの恐怖を覚える。伸ばされた手はお腹へと…少しの抵抗で腕を引っ張って離したりしていたが、さすがタコ…力が物凄く強いので諦めた。
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