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2人の監督生

第8章 〇〇しないと出れない部屋


心当たりがあり目をそらしてしまう。でもそれは好きは好きだけど、その好きじゃなくて…推しに対する好きであって…って言っても多分伝わらないだろう。煮え切らない私の態度を見てラギーも察したのか、あ~…といって耳の後ろをポリポリとかく。

「まぁ…好きな人がいる相手に、そんなことする気はないっスよ。キスより凄いことねぇ…」

ん~、と考え込んでるラギーに少し残念な気持ちもある。せっかくの機会だ、こういうことがない限り手を出してこないラギーの、意外な一面のあれやそれを拝めるチャンスだったかもしれないのに。なんて悔やんでると、何か思いついたらしいラギーが近寄ってきた。

「………とりあえず物は試しっスね。」

「ん?何するんですか?」

「まあまあ、ちょっと大人しくしてろよ?」

グイ、と腕を引っ張られたかと思ったらベットに座らせられた。何するんだろう、とラギーを見上げると、ギシ、と音を立てて片膝をベッドに乗せて首にいきなり顔をうずめてきた。

「ひぇ…ラギー先輩?」

「キスはもちろんしないっス…けど、ちょーっと………噛ませてもらうっスよ。」

「か、噛むっ!?……ちょ、」

驚いた時にはもう遅く、右手はラギーの手で覆われて身動きがとれない。最初は味わうかのように首を舐められ、優しく噛まれた。そして一回耳に息を吹きかけ私の反応を見る。思ったより恥ずかしすぎて、腰が引けてくるのを感じた。

「こーら、逃げんなって。」

「ちょ…ほんと、やめ……」

逃げる腰を押さえられ、容赦なく噛んでくるラギー。生理的な涙が出てきて、そのまま後ろに倒れこんで逃げようとすれば、覆いかぶさってくる。奥でカチャ…というドアの開く音が聞こえる。

「ラギー、せんぱ……っドア開いて…」

「ん~?あー…ホントっスね。でもまだ足りないっス…ね、だからもうちょっと大人しくしててくださいっス。」

ラギーが諦めるまで噛む行為は続きましたとさ…
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