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泣き虫ちゃんの話(Eダイゴさん夢)

第2章 出会い


 旅に出て、私の、家のことを知らない人と話すのはとても楽しかった。誰も私を母や兄、弟と比べない。平凡な容姿なのだ。そんなつつかれるような見た目はしていない。むしろかわいいと、美少女だと言われることもある。大げさな褒め言葉は嬉しいけど恥ずかしい。
 周りの目を気にする必要がないというのはとても解放感に溢れていて清々しい気持ちだ。
 服装も最初はワンピースだったがそれだと旅がしにくかったため、途中で変えた。やっぱズボンの方が旅はしやすい。
 旅は順調だった。それはもうトレーナー人生イージーモードと言いたくなるくらいには。
 別に私がトレーナーとして天才だとかそういうことではない。元々そうなるように二年間も鍛えていたわけだし。
 たまに負けることもあってそのときはぐずぐずと泣き虫の私が出てくることもあったがかわいいポケモンたちに支えられどうにか立ち上がっていた。泣き虫は早く治したい。
 そうして四つ目のジム。つまり半分のジムバッジを手に入れたときには旅に出てもう一年も経っていた。私は十三歳になっていて五体のポケモンたちが手持ちに入っていた。
 最初の相棒はラグラージに進化していて、初めてゲットしたハスボーはハスブレロになっていた。旅をし始めてから捕まえたナックラーはビブラーバに、ラルトスはキルリア飛んでサーナイトに、ポチエナはグラエナに進化してる。みんな強くて私の自慢のポケモンたちだ。
 そんなとき、一人の男と出会った。
 その男はとても顔が良くてゆったりめのスーツを着こなした顔の良い男だった。顔が良いのは大事なことだ。
 それまでたまに負けるとはいえ、基本的に簡単に道行くトレーナーたちとのバトルに勝ち、ポケモンジムもジムトレーナーすべて倒したうえでジムリーダーも倒せていた私は正直言うととても調子に乗っていた。
 いいじゃないか。旅に出るまで『調子に乗る』ということすらできなかったんだから。
 顔の良い家族と比べられ馬鹿にされることもなく、むしろかわいい、強いともてはやされる今の状態はとても気分がよかった。しかしそれをぶち壊すのやっぱり顔の良い人物で。
 なんで私の壁は毎回顔が良い人間ばかりなんだろうか。
 そんな家族以外で初めて出会った超ド級の顔が良い男はとても強かった。本当に強かった。
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