第7章 過去
『それでね、怖くなって逃げようとしたんだけどすぐ捕まって無理矢理どっかくらいところに連れて行かれてね。
まぁ、予想通り誘拐だったんだけど。別に怖かったことではあるけど大事なのはここじゃなくて。
犯人たちが家に脅しの電話をかけようとしてると外からすごい轟音が鳴り響いてね。次の瞬間ドゴッて壁に穴が開いたの。
穴を開けた犯人は母さまのボディーガードのポケモンでね。そしてその奥から母さまがコツコツとヒールを鳴らしながら現れて
「私の、愛する娘はどこかしら?」
って言ってくれたの。
私はその状況も忘れて母さまの言葉に嬉しくなって「かあさま~~~~」って大泣きしちゃうし、母さまは私に駆け寄ってくれて。まぁ、それを邪魔する犯人たちがいるんだけど、ボディーガードたちにすぐ制圧されてすごかったな。
母さまは私を力一杯抱きしめて「よかった……!」って言ってくれて私はそこでちゃんと母さまに愛されてることを知ったの。
そのあとは家に帰って、心配させたことを怒られたけど母さまから謝られたりして。
母さまは父さまから「人間誰しも自信を持って生きてはいけないんだよ。それにあの子はどちらかと言えば僕に似てしまったことで周りからさんざん言われてたりするからね。君も少し頭を冷やしなさい」って怒られたらしいの。それで兄さまからも私がよく周りから言われている言葉を教えてもらって謝らなきゃって思ったんだって。
そして私のもとに行こうと思ったらなんか知らない場所にいて……あ、去年母さまからもらったピッピ人形にGPSついてたんだって! 持ってて良かった!
だから急いで迎えにきてくれて。ホント嬉しかったな。
ふふ、だから私ビンタされたあとに仲直りするのこれで二回目なんだ』
そこまで話すとだんだん眠くなってきた。ダイゴさんの腕の中で揺られているのが心地いい。
ああ、もうそろそろ病院に着きそうなのに……。
「ゆっくりお休み」
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