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泣き虫ちゃんの話(Eダイゴさん夢)

第5章 葛藤


 いつもダイゴさんがいる近くまで来た。少し離れた場所でバトルをしている音がする。なんだか嫌な気分だ。心臓が苦しい。
 音のする方へ行ってみるとやっぱりダイゴさんがバトルをしていた。相手は知らない女の子。
 ここへ来たんだ。おそらくミクリさんの紹介で。
 二人に気づかれないようにバトルを見学する。そうしたらなんとなく、そう驕りでもなんでもなくあの女の子より私の方が実力が上だと、そう思ったのだ。
 なんで? どうして? 私の方が強いのに。なんであの子はミクリさんに勝てて、私はいつも負けてるの?
 気持ちの問題、なのかもしれない。でも私はいつも本気で、手を抜いたことも次があるから負けてもいいやなんて思ったこともない。なのに。
 そんなことを考えている間にバトルが終わっていた。結果はダイゴさんの勝ち。少しその結果に安堵した私は性格が悪い。
「あれ? トオルもきたのかい?」
「あ、うん。なんとなく来てみたんだけど、」
 私はちらっと女の子の方を見る。私より年下で私より……かわいい女の子だ。
「えっ、あっ初めまして!私ハルカって言います!」
「私はトオル。よろしく」
「はい!」
 明るくて、良い子なのがよくわかる。そんな印象だ。
「すまないね。見ていたかもしれないけれどボクの手持ちはもう疲れているんだ。バトルは明日でもいいかい?」
「うん。私の子たちもミクリさんとのバトルで疲れてるから今日はしない」
「……ミクリのところに行ってからここにきたのかい? 珍しいね」
 少し間があったけどなんでだろうか。わからない。
「今日は、結果が良くなくて少し気晴らしに来てみただけ」
「そうか。ハルカちゃんも来ていたしちょうどいいね。年も近いし話でもしてみたらどうかな?」
 その言葉でハルカを見てみるとハルカも嫌そうじゃない。だから私も了承してハルカと向き合う。拒否するのも、変な話だし。
「あ、あの、トオルさんってよくチャレンジしてるんですよね?」
「トオルでいいよ。敬語もいらない。それでだけど、そうだよ。ハルカは?」
 私たちが話し始めてからダイゴさんは道具を取り出して壁に向き合い始めた。自由な人だ。
「私は昨日初めてチャレンジして、どうにかこうにか勝てた感じで」
「そう……初めてで……」
 その言葉は私に重くのしかかる。私は半年近くチャレンジしてるのになんで。
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