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泣き虫ちゃんの話(Eダイゴさん夢)

第4章 再戦


 それなりに時間が経った。もう少しと言ったわりには時間がかかる。いや、私の専門外の分野だからこんなものなのかもしれない。もう少し待つべきかな。
 それから一時間経った。まだ終わらない。正直じれてきたが真剣に石を掘っているダイゴさんを見ると仕方がないかなという気になる。もう少し待とう。
 また一時間。そろそろここにやってきてから三時間が経過した気がする。まだ終わらない。さすがにムカついてきた。
「ねぇ! まだ終わらないの?」
「ごめんね。もう少しだよ」
「もう少しって言ってから三時間近く経ったよ!」
「あれ? そんなに経ったかい? ごめんごめん」
 ダイゴさんは本気で不思議そうな顔をしてこちらを振り向く。あははと笑うその様子に少し毒気が抜かれた。
「それで! バトルは?」
「そうだね。三時間も待たせてしまったからね、やろうか」
 ダイゴさんの雰囲気が変わった。さっきまでの人の良さげな表情じゃない。前戦ったときと違って本気でバトルしてくれる、そんな予感がする。
 私はだいたいのバトルフィールド分の距離をとりダイゴさんと向き合う。
 ああ、楽しみだなぁ! ダイゴさんに私たちの強さを見せつけてやる!
「形式はフルバトル。交代は両者ともありで」
「オーケー。では始めよう!」

 良い勝負だった。気がする。
 前と違ってダイゴさんのポケモン六体を引きずり出せた。それでも、ダイゴさんの余裕のある勝ちで終わった。
「う……」
「良い勝負だったよ」
「うん」
「君は強い。もっと強くなれる」
「当たり前だよ」
「そうだね。ボクに勝てる日を楽しみにしているよ」
「……明日もここにいる?」
「いるよ。いつでもおいで」
 前のときよりはダイゴさんの言葉を受け入れられる。しかしやっぱり、力の差は歴然としていた。
 たぶんダイゴさんはミクリさんよりも強い。今回のバトルでよくわかった。ミクリさんに勝てない私じゃダイゴさんに勝つことはよっぽど運が良くない限り無理だ。
 だからこそ、しばらくここに通ってみようかと思う。この人を師匠だとは思わない。けれどこの人から盗めるものはすべて盗んで私は強くなる。そう、心に決めたのだ。

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