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【鬼滅の刃】継ぐ子の役割

第71章 If〜砂時計〜


「右腕の傷は、焼いて塞ぎました。身体中、縫った跡が残っています。貴方が一人にならない様に、子供を遺したいと思ったのですが⋯⋯でも⋯⋯それ以上は⋯⋯」

「思うものか!! 傷だらけなのは、俺も同じだ。頼む⋯⋯。俺たちは、もう充分奪われた。これ以上は堪えられない!! 頼む!! 俺と⋯⋯ヤってくれ!!」

「は?」

 瞬間、宇那手は、能面の様な表情になった。褥への誘い文句としては、最低な物だった。

 冨岡が、しまったと後悔していると、宇那手は、腹を抱えて笑い出してしまった。

「ふふ。全く、貴方って人は⋯⋯。もっと、別の言葉を知らないんですか?」

 それでも、彼女は馬鹿にしたり、冷たく突き放したりはしない。

「伝わって来ます。貴方の心が。でも、全ての人が察してくれるとは限らない。心配です、冨岡さん。貴方を遺して逝く事が──」

 とても聞いていられず、冨岡は唇を塞いでいた。死に関する言葉は、何一つ耳に入れたくなかった。どうせ、その時になれば、刃の様に胸を抉られるのだ。今だけは、全て忘れて、欲に溺れたかった。

「んっ⋯⋯」

 片腕では押しのける事も出来ず、宇那手は涙を滲ませた。

「⋯⋯もう一人欲しい」

 冨岡は言葉を選び直した。

「男がいない。次は男が欲しい」

「頑張ります。お手柔らかに」

 宇那手の言葉を聞き、冨岡は彼女を抱き上げると、寝所に連れて行った。布団へ下ろすと、まるで生娘の様に頬を赤らめ、視線を逸らしてしまった。

「⋯⋯本当は、ずっと、貴方に触れて欲しかった。でも、私はこんな身体ですし」

「そうか」

 冨岡はぶっきらぼうに答え、着物を脱がせて行った。宇那手の心情を思い、上半身に羽織を掛けてやった。

「下は⋯⋯濡れているな」

 最初から秘部を指でなぞり、花芯を弄ると、宇那手は喉の奥で啼いた。元々感覚が優れている故に、少しの愛部で中から次々と液が染み出して来る。

 入り口に指を埋めると、彼女はびくりと身体を震わせた。

「あ⋯⋯嫌っ」

「すぐに入りそうだ」

 冨岡は人差し指を奥まで捩じ込み、ザラザラした部分を執拗に擦った。

「あっ⋯⋯あっ!!」

 未だ少女の様に喘ぐ宇那手が、愛おしくて堪らなかった。
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