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【鬼滅の刃】継ぐ子の役割

第58章 繋ぐ者


「関係ありません。やるしか無い。⋯⋯ですが、安全かつ、長時間戦う道を模索するのなら、他にも方法があります。幸い御大流派の呼吸の使い手は、健在。全ての呼吸の技を壱から同時に出せば、完全な日の呼吸一個の技と同程度の威力になるでしょう。尤も、雷の呼吸を使用出来、ある程度実力のある剣士は二人しかいません。岩の呼吸に関しては、柱一人のみ。脱落の可能性もある。私や竈門君の様に、ある程度他の呼吸を使用出来る子がいれば良いのですが⋯⋯」

 火憐は、一気に十通の手紙を書き上げ、バサバサと舞い降りた鴉たちの足に括り付けた。

「これは、冨岡さん。こっちは胡蝶さん。甘露時さん、伊黒さん、実弥さん、悲鳴嶼さん、宇髄さん、村田さん、お館様。それから」

 彼女は最後に残った鴉に向き直った。

「ごめんなさい。お名前を聞いていなかったわね。貴方は?」

「天王寺松衛門ダァ!」

「そう。竈門君と我妻君によろしく。目が覚めたら、すぐに教えてね」

 鴉は、流石に柱である火憐には悪態を吐けなかった様で、大人しく飛び去った。

 火憐は、深呼吸し、家主を振り返った。

「長居をして申し訳ございません。失礼致します」

「また何時でもいらしてください。大したもてなしも出来ませんが」

 槇寿郎の言葉に、火憐は笑みを返した。
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