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【鬼滅の刃】継ぐ子の役割

第53章 真の目的


「ごめんね」

 火憐は眉尻を下げて微笑んだ。

「みんなを疑っていて、ごめんなさい。私なんかを頼って、学びたいと思って来てくれた人達を⋯⋯」

「誰も責めません!!」

 桜里は、火憐の手を握った。

「寧ろ私は⋯⋯余計に貴女の事を支えたいと思いました! 早く貴女の領域に近付いて、同じ目線で物を見て、貴女独りで抱え込まずに済む様になりたい!!」

「主人には、全て本当の事を伝えます。屋敷で死人が出た以上、隠すわけには行きません」

 あまねは、ようやく声を取り戻し、頭を下げた。

「貴女の働きに、深く感謝しております! 必ず謝礼と、お詫びを致します!!」

「お館様には、全て上手く行ったとお伝えしてください。私は生きていますし、佐伯さんは、鬼にならずに済んだ。もう、この子達を屋敷から出しても大丈夫です」

「申し訳ございませんでした!!」

 あまねは再度深く頭を下げて、伝達の為にその場を去った。

「さて、ただ寝ていても仕方が無いので、皆さんにお話をしておきます」

 火憐は、ゆったりとした口調で言葉を続ける。

「私は、鬼ならば、人間の思考を読む事が出来ると思い込んでおり、多くの情報を共有していませんでした。実際には、鬼舞辻の血液を介して、鬼同士なら思考が読める様なのです。私はあらゆる薬を服用しており、その一つが、かつて鬼舞辻を鬼へと変えた物と近かった。だから、奴は私の思考が読めるのだと教わりました。私は心に蓋が出来るので、鬼舞辻は私の心を読めた気になって、信頼し、取引に応じたのです。佐伯さんの件でも分かったかと思いますが、鬼は基本的に鬼殺隊士を信用しない。重要な事は決して話さない。私はあくまで例外です。ですので、鬼の甘言に乗らず、話し合いで解決しようとしない様に。迷わず首を斬り落とすこと」
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