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【鬼滅の刃】継ぐ子の役割

第47章 上弦集結


「お前は一体なんなのじゃ? 何者だ?」

 半天狗が至極当然の疑問を口にした。鬼舞辻は問いを無視し、火憐に顔を向けた。

「貴方に必要かと。腹を立てるだけ無駄です。筋肉を弛緩させる効果もありますので、より、柔軟で、機敏な動きが出来ます」

「確かに一理ある」

「それから、附子と甘草のどちらかは抜いてください。血圧が上がります。代わりに珈琲豆をお渡ししますね。覚醒効果が見込めます」

「まだ鬼になる気は無いか? いや⋯⋯人間でいたままの方が、現状都合が良い。このまま数字をくれてやっても良いぞ」

「その場合、私は上弦の陸でしょうか? 納得が行きませんね」

「生身の人間でありながら、上弦の鬼と戦い、傷は一箇所。しかも浅い。確実に血に順応する。以上を踏まえれば、上弦の弐程度だろう」

 その評価は、火憐の判断と概ね一致した。

 半天狗と玉壺は呻き声を上げ、猗窩座は怒りに震えていた。

「宇那手、上弦の鬼を評価してみろ」

 鬼舞辻の命に、火憐は神経を集中させた。

「壺の方は、あまりにも分かりやすい急所ですね。わざわざ一番目立つ物を⋯⋯。天狗の方は、逆に見え難い。壺より上位の理由は其処でしょう。ですが、お二人と、それ以上の三人では、天と地ほどの実力差があります。他の三人は首を急所としていても、守り切れる自信と技量があるのです。おそらく、より強力な血鬼術、体術が使えるはず。壺と天狗が弱いのは、攻撃よりも、自身を守るために能力を使用しているからです。無惨様のお言葉を借りるのなら、人間に近いから。それから⋯⋯ 参から壱は、能力の開きが大きいです。弐は、単純に気持ち悪いですね。貴方も嫌っているのでは?」

「正しい」

 鬼舞辻の返答に、童磨は悲しげに溜息を吐いた。火憐は、痺れを切らして机に寄り掛かった。

「それで、私は何故、他の上弦の鬼と一緒に呼ばれたのでしょうか?」

「取引以外に何の用がある? そちらの柱が離脱した。お前以上に能力のある者は、いるのか? お前自身の能力も測りたい。上弦の陸では、歯が立たなかった」
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