第44章 懲罰
「ふっ⋯⋯んんっ!!」
火憐は両手でシーツを掴み必死に堪えた。冨岡は、唾液に濡れた左手を抜くと、彼女の傷付いた左腕に触れた。瞬間、中が締まり、冨岡は、複雑な感情を抱いた。
「何故痛みに反応する? これを付けた者を思い出しているのか? 俺よりそいつに抱かれたかったか?」
息を吐く様に、酷い言葉が次々と溢れ出した。火憐はポロポロ涙を零し、肩で息をしながら冨岡を睨んだ。
「そんなわけない! 私⋯⋯この傷が⋯⋯貴方に付けられた物ならって!! あっ⋯⋯貴方が付けた物なら⋯⋯一生跡が残っても良いって⋯⋯ひっ!!」
冨岡は軽々と火憐を持ち上げ、片手で隊服の前を寛げた。そして、殆ど投げ落とす様に火憐の手を離した。
「あぁぁっ!!」
冨岡の自身が、彼女の奥深くまで一気に貫いた。これまでに無い体勢のせいで、未知の場所を刺激され、火憐は前屈みになった。彼はそんな彼女を支えて、勝手に左腕の包帯を外した。
そして、加減をしながら、血の止まっている傷口一つ一つに触れた。あっという間に彼女の左腕に血が伝った。
「全て俺がやった。俺が付けた傷だ」
「⋯⋯っしゃ⋯⋯喋るのも⋯⋯動くのも⋯⋯やめて。やめてください! か⋯⋯身体の中心が熱くて⋯⋯おかしくなりそう⋯⋯」
「では自分で好きにしろ」
冨岡は、火憐の両手首を掴み、頭上に引っ張り上げた。
「手伝ってやったぞ。俺から離れても構わん」
「⋯⋯っ」
火憐は、必死に足を踏ん張って、冨岡から離れようとした。しかし、そのせいで中が擦れ、刺激に負けて膝が砕けた。自重で再び冨岡を飲み込み、一番深い所を突かれて悲鳴を上げた。
「嫌ぁぁぁ!!」
「もう達したのか」
「⋯⋯だって⋯⋯無理! こんなの⋯⋯離れられない⋯⋯」
「なら、一晩中繋がっているか? 俺は構わない。何もしなくとも、お前が勝手に締め付けて来るから、達しそうだ」
「義⋯⋯勇さん⋯⋯。もうやめて⋯⋯。助けて⋯⋯。楽にして!」
「なら、二度とあの鬼と会うな。童磨だ。次に会うのは、殺す時のみ。そう誓え」
「誓い⋯⋯ます!」
「もう身体を自分で傷付けるな。他の男と馴れ馴れしく接するな」
「そんなの⋯⋯ただの嫉妬じゃないですか!!」