第44章 懲罰
「奴らの動きは、目で追えました。加えて堕姫は人間だった頃の記憶のせいで、炎を弱点としていたのです。僅かに行動が鈍りました。兄の方は中々厄介な血鬼術を用いて来ましたが、躱すことと、解毒することが可能であれば、此方の動きを封じられる事は無く、対処出来ました。主に水炎の呼吸、拾弐ノ型、流炎舞、反転が役に立ちました」
「⋯⋯そうか」
冨岡は深い溜息を吐いた。嫁や鬼舞辻の事さえ無ければ、火憐が単身で乗り込んだ方が早く、安全に片付ける事が出来ただろう。宇髄が現役を退く必要も無かった。
「宇那手、眠れるか?」
「いいえ。薬のせいか、身体は怠いのですが、目が冴えてしまいました」
答えを聞き、冨岡は火憐の首に唇を落とした。
「っ! ずるいです、冨岡さん! わ⋯⋯私だけ全裸で⋯⋯」
「胡蝶の屋敷で、俺が脱ぐわけにも行かんだろう」
「そんなっ!」
「良いから膝の上に来い」
冨岡はそういうと、ひょいと火憐を持ち上げ、自身の膝の上に座らせた。
「だ⋯⋯駄目です! 冨岡さんの服が──」
「名前を呼べ。不死川は呼べて、俺は呼べないのか? ⋯⋯本当は、あいつの様な男が良いか?」
冨岡はそう言いながら、火憐の秘部に手を伸ばした。もう濡れている。花芯を潰す様に撫でると、彼女はビクビク震えて、冨岡の顔を振り返った。
「違っ⋯⋯いやっ!」
「そういえば、お前は痛みが好きだったな。もう少し乱暴にした方が良いか?」
「そんなことっ⋯⋯やめっ⋯⋯ひっ!!」
冨岡は、濡れた手を火憐の目の前に翳した。
「こんな状態だが。あいつの言う通り、躾が必要だな」
彼は、一気に三本の指を膣内にねじ込み、ざらりとした内部を掻き出すような動きで蹂躙した。
「あぁっ! ⋯⋯嫌っ⋯⋯声! 声が⋯⋯」
「堪えろ。柱なら」
「っ!! ん⋯⋯」
無理難題を突き付けられ、火憐は必死に口を塞ごうとした。しかし、冨岡の左手が口内に侵入し、口を閉じることが叶わなかった。
「お前の声は良く通る。まだ建物内に不死川がいるな⋯⋯。聞こえているかもしれない」