第25章 予想外※
しかし宇那手は、熱に浮かされた表情で、冨岡に縋った。
「愛しているなら、全てください!! もう⋯⋯時間がっ⋯⋯! 一日だって、無駄にしたくない!! お願いします! もっと⋯⋯もっと激しくして⋯⋯!! 今壊れてしまっても⋯⋯構わないっ⋯⋯」
「⋯⋯愚かだ」
冨岡は歯を食いしばり、指を引き抜いた。この世で一番愛する人間に、こんなにも激しく乞われ、振り払える者などいないだろう。
「お前は、後で恨むかもしれない。だが、信じてくれ。愛している。死んでも、忘れない。ずっと覚えている。⋯⋯愛している」
彼は再び、宇那手と交わる事を選んだ。彼女は先程とは様子が違い、すんなりと冨岡を受け入れた。
「義勇さんっ! ⋯⋯もっと⋯⋯もっと奥まで!!」
「馬鹿者! 身体がどうなっているか、分からないのか! っ⋯⋯お前は⋯⋯俺より遥かに小柄だ!」
「気持ち良いんですっ! ⋯⋯奥が⋯⋯うっ⋯⋯はぁ⋯⋯」
ただ喘ぐ宇那手に、冨岡は激しく身体を打ち付けた。
「これがお前の本音かっ?! こんなに俺を⋯⋯求めているのか?!」
「⋯⋯頭がおかしいと思いますか? ⋯⋯でも⋯⋯でも⋯⋯揺るがない! あ⋯⋯愛しているんです! あぁっ!!」
宇那手は、一度達した。冨岡も、肩を激しく上下させ、呼吸を落ち着け様と努力した。しかし、締め付けは緩む事なく、彼を快楽へと引き摺り戻す。
「火憐! この愚か者!! もう⋯⋯気遣う余裕が無い!!」
冨岡は、欲望に忠実になり、激しく腰を打ち付けた。宇那手に、取り返しの付かない傷を負わせたとしても、構わないとさえ考えてしまった。それが、自分の所有物である証拠となるのなら。